短!小説
投稿日: 2025年7月21日
自分が必死に積み上げてきたものが馬鹿にされる。
否定される。
積み上げた積木を故意に壊された子供の心境。
一瞬、何が起こったかわからない。
他人の手がそうしたのなら、それはお互い様。
腹が立ったらやり返せばいい。
同じ思いをさせてやれば良い。
目には目を歯には歯を。
でも、それが自分にとって一番近しい人だったら?
親だったり、兄弟、子供だったら?
仕返しは、意味なく巡り巡って結局自分に返ってくるだけ。
じゃあ、なんで壊されるのか?
無償の愛など存在しないのだ。
自分だけが嫌な思いをする、そんな家、そんな家族とは関わらない方が良い。
利用されて人生を終えるのだけは勘弁だ。
これ以上、自分の心が傷つけられないうちに。
結局、人間は1人で生きていくべきものだから。
死ぬときは自分一人。
誰に看取られる必要がある?
人が支え合って生きているなんてきれいごとは言うな。
支えられている自覚があるやつだけが言ってろ。
いつも頼られ踏みにじられ利用されるだけの者にとっては、支えなど必要ない。
人など邪魔な存在だ。まだゴミクズに囲まれている方がマシだ。
だから人は何度も積み上げる。
最終的に誰の手も触れられない場所でそれは完成する。
積み上げるモノが必要だ。
積木がないと、何もできない。
人の積木を奪うことにしか興味を持てなくなる。
盗むだけ、与えられるだけの人間は、一人で生きる者にとっては迷惑でしかない。
人類など早く滅びれば良いのに。